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オステオアゴラ九州沖縄エリア 2003年新緑座談会
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テーマ : 骨粗鬆症による骨折にどう対処すべきか

 「 大腿骨頸部骨折の治療 」

桐山
 大腿骨頸部骨折で運ばれてきた患者さんには薬物治療をされますか。

鶴上先生
 骨粗鬆症と診断はつくわけですから、ビスフォスフォネートを治療薬として第一選択にすることが、今のエビデンスからいえば最善の選択ではないかと思うのですが、大腿骨頸部骨折の場合服用の問題があるので、臥床している時期を過ぎればビスフォスフォネート製剤も使ってよいと考えています。

桐山
 ベッドレストの期間というのはどれぐらいですか。


鶴上先生
 人によりますが、手術後1週くらいで起こしてある程度動かすことはできるので、あと食事などの入り具合を見てから判断しています。

桐山
 そうすると、ベッドレストで治療が遅れるといってもそれほどではないですね。

鶴上先生
 そうですね。すぐにビスフォスフォネートを投与しているわけではないというだけの話で、何ヵ月も遅らせていることはないです。

桐山
 大腿骨頸部骨折の場合は手術をされることが多いですか。

鶴上先生
 そうですね。可能な限り手術はしています。


帖佐先生
 私も、とにかく早く動けるような状況にしてあげるということで、手術が最善の方法だと判断できる症例では手術を積極的に勧めています。薬剤に関してはビスフォスフォネート製剤が一番効果的ですが、服用方法を本人のみでなく家族や介護する方に十分説明する必要があります。また、手術後の患者さんには、骨折治癒の促進作用を期待してビタミンK2も投与することがあります。


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